2004年07月26日
ル・ブルギニオン(LE BOURGUIGNON) その2
この記事は「ル・ブルギニオン(LE BOURGUIGNON) その1」の続きです。
さていよいよ、肉のメインディッシュ、菊池シェフの得意料理である内臓料理です。牛の心臓と胃袋を豚バラで巻いた物でこれだけ聞くとかなりすごいのを想像してしまいますね(笑)、しかしそこは菊池シェフです。確かにナイフで切るにはちょっと固く苦労しますが、味は「おいしい」というより「うまい!」って感じで臭みは全くなく歯ごたえある食感と香辛料を巧みに使った味わいがすばらしいです。ちょうど粗挽きのソーセージのような感じがありますね、誤解を恐れずに言えばビールにも合うと思います。いや、これはうまいです。合わせてもらったワインはブルジョワ級のボルドー、そしてコートデュローヌのカベルネフランです。両方とも非常に重くスパイシーなワインで料理にもぴったりでした。これもどちらかというと難しいですが、より野生趣あふれるカベルネフランの方がこの料理には合っているかな?しかしこの内臓料理はおいしかったです。
メインも終わったのでチーズを出してもらいました、選んだのはミルキーなシェーブルとスペインのブルーです。このブルーがすごい!、スペインというので珍しいなと思ったんですが超高級な霜降り牛のような感じでブルーが入っています。ハチミツと共にいただくのですがぴったりでとてもおいしいです。ここでチーズに合わせるというので僕はシェリーを、相方はカルバトスを頼みました。このシェリーもただのシェリーじゃないです、なんと35年熟成!、とろりとした甘口の黒いシェリーでまるで京都の黒蜜のようです。非常に滑らかですごいです。カルバトスも1968年というかなり年代物です。作りもそうですがこれもすばらしいですね、ただかなり重く辛かったのでちょっとチーズには合わなかったかな?
デセールですが、僕は紫芋のモンブランを、相方は桃のコンポートとシャーベットです。でもその前にヨーグルトアイスが出てきました。もう至れり尽くせりですね。モンブランはお芋の味がとても出ていてこれもとてもおいしかったですよ。最後はエスプレッソにしましたが、ここでもお茶菓子をつけてくれました。こういう細かい気配りが(当然なのかもしれませんけど)普段食べ慣れてない僕たちにはとてもうれしかったです。
最後は菊池シェフもお見送りしていただき、少しお話もしました。ソムリエの方にも非常に良くしていただいて、ソムリエコンクールの話などとても楽しかったです。
しかしお皿毎に全てマリアージュしていただいて、ワインの選び方でここまで料理がすばらしくなるとはあらためてマリアージュという技術の大切さを思い知りました。定番と言われるマリアージュなどはもちろん、一見簡単そうに見えてなかなかに難しい物ですが、ここがソムリエの真骨頂ですね。非情に生き生きとソムリエの方がワインを持ってきてくれるのがとても印象的でした。
参考までに、7時にお店に入って出たのが10時半でした。最終的なお値段は2人でちょうど40000円、まぁタイユヴァンでコース食べたら普通にこれ以上になりますから、ワインを9種類も飲んでこのお値段は非情にリーズナブルと言っていいのではないでしょうか。
最終的なレストランの印象は、格式張ったという感じではなく、内臓料理に代表されるように野生趣あふれた料理も出てくることから、どちらかというとイタリアンのようなざっくばらんさがありますね。決して最高級のフレンチというわけではありませんが、おいしい物を食べに行こう!という時にはぴったりではないでしょうか。そう言う意味では4人くらいで行っても楽しいかもしれませんね。ワインも豊富でリーズナブルなので楽しいと思いますよ。僕もまた行くと思います!
LE BOURGUIGNON
東京都港区西麻布3-3-1
03-5772-6244
投稿者 れい : 2004年07月26日 14:50